除菌用アルコールや消毒用アルコールは、感染症予防として手指の除菌に使うものですが、掃除にも使えます。とくに、スプレータイプの除菌用アルコールや消毒用アルコールは掃除にも使いやすく、外出時の手指の除菌用として携帯もしやすいので便利です。この記事では、除菌用アルコールや消毒用アルコールの掃除での使い方について、ポイントと注意点を解説していきます。
除菌用アルコールや消毒用アルコールを掃除で使うメリット
除菌用アルコールや消毒用アルコールには、タンパク質を変性させることで細菌やウイルスなどを死滅させ除菌・滅菌できるという特徴があり、揮発性が高いため乾きやすく、油脂を溶かせるという特徴あります。つまり、除菌用アルコールや消毒用アルコールを布や紙などに染み込ませたり、掃除したい場所にスプレーで噴霧したりするなどして汚れを拭き取って掃除すれば、軽めの油汚れや皮脂汚れを除去しながら除菌もできるというメリットがあります。
※除菌用アルコールや消毒用アルコールで、すべてのウイルス・細菌が除菌できるわけではありません。
なお、水だけで掃除をする場合や一般的な掃除用洗剤で掃除する場合と比べたとき、除菌用アルコールや消毒用アルコールで掃除することには以下のメリットがあります。
- 掃除と除菌を同時にできる
- 洗剤成分(界面活性剤)など、人体に影響する成分が残らないため、食品を扱うキッチンや子どもが口に入れるおもちゃの掃除で使いやすい
- 乾きやすいため、テーブルやデスクなど掃除した後すぐに使いたい場所の掃除で使いやすい
- 乾きやすく、成分が残らないため、基本的に二度拭きの必要がない
- 油汚れ・皮脂汚れに強く、キッチン周りやリビング、デスクまわりなどの掃除で使いやすい
- 電灯のスイッチやドアノブなど、こまめに除菌・掃除したいところで使いやすい
- 窓枠・下駄箱・マットレスなどの除菌・掃除も可能であり、汚れが目立つガラス・鏡などの掃除でも使える場合がある
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除菌用アルコールや消毒用アルコールを掃除で使える場所
除菌用アルコールや消毒用アルコールは、家の中の以下のような場所の掃除に幅広く使用できます。
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除菌用アルコールや消毒用アルコールの使い方のポイント
上記で紹介した「除菌用アルコールや消毒用アルコールを使える場所」を掃除するときは、アルコール対応のスプレーボトルに入れて噴霧すると、掃除で使いやすいと思います。スプレーボトル入りで販売されている商品も多数あるので、詰替用を一緒に買いそろえておくと便利です。
スプレーボトルに入れた除菌用アルコールや消毒用アルコールを布・キッチンペーパーに吹きかけ、汚れを拭き取るときれいに掃除できます。汚れがひどいときは、除菌用アルコールや消毒用アルコールを汚れに直接噴霧すると、汚れが落ちやすくなります。液体状の汚れがあるとき、べっとりこびりつく汚れがあるとき、汚れの量が著しく多いときは、アルコールの作用が効きにくくなるので、雑巾などで1回拭き取り、ある程度キレイにしてから除菌用アルコールや消毒用アルコールを吹きかけて掃除するのがおすすめです。
除菌用アルコールや消毒用アルコールは、水垢・手垢・皮脂・油・カビ(根が生えていない軽いもの)をキレイに掃除できるだけでなく、細菌やウイルス、カビなどの雑菌の除菌もできます。汚れをキレイに拭き掃除した後、さらに全体に吹きかけておくと、周辺の細菌やウイルス、カビなどの雑菌を除菌できます。また、水場のピンク汚れ(ロドトルラ)の掃除にも威力を発揮します。
なお、アルコール(エタノール)自体は電気を通しませんが、除菌用アルコールや消毒用アルコールには水が含まれています。電化製品を拭き掃除するときは、安全のため電源をオフにしてコンセントを抜くようにしてください。また、畳掃除の基本ではありますが、畳を拭くときは目に沿ってやさしく拭き取ることも大切です。
ちなみに、湿気がこもりやすいクローゼットなどの収納スペースやカビの生えやすいゴムパッキンには、除菌用アルコールや消毒用アルコールでのお掃除がとくにおすすめです。湿気対策とこまめな掃除を習慣化することでカビやダニの発生の予防にもなり、ハウスダスト対策にもつながります。
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除菌用アルコールや消毒用アルコールを掃除で使うときの注意点
除菌用アルコールや消毒用アルコールを掃除で使うときは、アルコールを使っても良い素材かどうか確認することが大切です。以下の素材は、基本的には除菌用アルコールや消毒用アルコールを使っての掃除は適しません。変質・変色を引き起こす恐れがありますので使用しないでください。どうしても使用したいときは、目立たないところで試し拭きするなどして変質・変色しないかを確認しましょう。
- 皮革製品
- ゴム製品
- ニスやワックスが塗られた木製家具
- ニスやワックスが塗られたフローリング
- テレビの液晶画面
- 発泡スチロール など
また、引火の恐れがあるガスコンロや電気機器に直接吹きかけるのも危険です。アルコールは引火性の高い液体ですから、基本的には布や紙に吹き付けてから拭く、という方法を取ることをおすすめします。
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おわりに:消毒用アルコールは掃除にも使える!素材をチェックして使おう
除菌用アルコールや消毒用アルコールは、布やキッチンペーパーに染み込ませれば掃除することで、皮脂汚れや油汚れの除去と雑菌の消毒が同時にできます。手指の除菌・消毒などの感染症対策用品としてはもちろん、掃除用具としても優秀です。水回りやキッチン、冷蔵庫、子どものおもちゃ、湿気がこもりカビが生えやすいところまで幅広い場所で使えるので、ぜひ活用してみてください。ただし、素材によっては変質・変色する可能性がありますし、手荒れなどの原因になる可能性もあるので、確認したうえで除菌用アルコールをうまく使い分けるようにしましょう。
※この記事は、家事読本 ― カジトク ― 「消毒用アルコールが掃除でも使えるって本当?」の記事をカジトク編集部から許可を得たうえでクリン.ネ編集部が検証のもと、編集・再構成し転載しています。
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